XRPとRLUSDの違い、それぞれの特徴と用途を解説

XRPとRLUSDの違い、それぞれの特徴と用途を解説

仮想通貨市場にはさまざまな種類の通貨が存在しますが、その特徴や用途が複雑で、違いが分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。特に、Ripple Labsによって開発されたXRPとRLUSDはどちらも注目される一方で、「具体的に何が違うの?」という声がよく聞かれます。

本記事では、この2つの通貨の違いをわかりやすく整理し、それぞれの特徴と用途を丁寧に解説します。「どちらを選ぶべきか」「どう使い分けるべきか」という疑問を解消します。

※注意
本記事は、あくまでも参考例として受け取っていただき、投機するかどうかについては、ご自身の判断でお願い致します。
 

1. XRP(リップル)とは?

XRP(リップル)とは

リップルXRPは、米国のFinTech企業Ripple Labs Inc. が開発した仮想通貨であり、同社が提供する国際送金プラットフォーム「(RTXPをベースにした)RippleNet」に使用される仮想通貨(暗号資産)です。

仮想通貨リップル(XRP)は、従来の国際送金システムであるSWIFTの問題点を解決する為に開発されました。現在、国際送金で使用されるSWIFTでは、送金業者や銀行を経由する為「高額な手数料」「遅い処理時間」などの問題があります。

これらの問題を解決するために、リップルは開発されました。したがって、リップルの最大の特徴は、高速で低コストな国際送金を実現することにあります。

リップルの送金スピード速度は、1件あたりの送金にかかる時間は3-4秒で、ビットコインの約10分と比較しても圧倒的な処理速度を誇ります。また、国際送金手数料も非常に低く、従来の銀行に比べて50-80%以上コストを削減することができます。

リップルは、主に金融機関との提携による国際送金市場での普及を目指しています。実際に、日本の大手銀行である三菱UFJフィナンシャルグループや、スペインのサンタンデール銀行、米クレジットカード大手のアメリカンエキスプレスなど、40ヵ国で300を超える金融機関が、国際送金プラットフォームRippleNetを採用しています。

リップル社は、米国の経済情報誌であるフォーブスが毎年発表している「世界で最も革新的なフィンテック企業50」に2019年2月に選出されました。この選出は、リップル社にとって5年連続での受賞となりました。
 

基本情報

通貨:リップル
通貨単位:XRP
発行年:2012年
時価総額:約20兆6,940億円
時価総額ランキング:3位
発行上限枚数:1,000億枚

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2. RLUSDとは

2. RLUSDとは

RLUSDは、同じくXRP暗号通貨を手がけるRipple Labsが開発したステーブルコインです。RLUSD(Ripple Labs USD)は、取引やキャッシュレス決済で使用するための安定したデジタル通貨を提供することを目的としています。

このステーブルコインは米ドルにペッグされており、1RLUSDの価値は1ドルです。この1:1のペッグは、RLUSDコインごとに裏付け資産(米ドルの預金または現金同等物)があることで維持されています。

2024年12月10日、RLUSDは規制当局から承認を受けました。ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)は、XRP LedgerおよびEthereumブロックチェーン上での新しいステーブルコインを承認しました。

その1週間後の2024年12月17日、RLUSDは正式にローンチされ、Uphold、MoonPay、Archax、Bitso、CoinMENAの5つの暗号通貨取引所で利用可能になりました。今後、Bullish、Bitstamp、Mercado Bitcoinといった主要取引所でも利用可能になる予定です。

2025年には、RLUSDはRipple Payment Networkに統合される予定です。このネットワークは、グローバルな支払いを必要とする企業向けにステーブルコインを活用し、効率的で安価な国際送金を提供することが期待されています。
 

RLUSDの特徴

RLUSDの最大の特徴は、価格の安定性です。米ドルに連動(ペッグ)しているため、市場の価格変動を気にすることなく利用でき、法定通貨のような役割を果たすことができます。
 

国際送金
RLUSDは、低コストで迅速な国際送金を可能にする効率的なソリューションを提供します。従来の送金サービスが高額で時間のかかる一方で、RLUSDを使用した取引はほぼリアルタイムで、わずかな手数料で行われます。特に送金者や多地域で事業を展開する企業にとって有用です。

➤ トレードと流動性
RLUSDは、市場のボラティリティ期間中に信頼できるヘッジツールとして機能します。トレーダーはRLUSDを利用して安定した取引ペア価格を確保し、効率的なポートフォリオ管理を行えます。

➤ 加盟店決済
RLUSDを活用することで、加盟店はクレジットカードなどの従来の支払い方法に伴う高額な手数料や遅延を回避できます。RLUSDは迅速かつ安全な取引を実現し、グローバルにビジネスを拡大していくことができます。

➤ DeFiプラットフォームへのアクセス
マルチチェーン発行により、RLUSDはXRP LedgerやイーサリアムのDeFiプラットフォームと互換性があります。RLUSDをステーキングして受動的に収入を得たり、担保として利用して融資を受けたりできます。
 

3. XRPとRLUSDの違い

3. XRPとRLUSDの違い

通貨タイプ

XRPは、価格変動のある一般的な仮想通貨(暗号資産)であり、投機家や金融機関によって取引や投機対象として利用されます。

RLUSDは、価格が米ドルと連動しているステーブルコインであり、法定通貨と同じ感覚で使用可能です。
  

価値の安定性

XRPの価値は市場の需要と供給に依存しており、大きな価格変動が起こる可能性があります。そのため、リスクを伴いますが、価格の変動による利益を狙う投機家にも支持されています。

RLUSDは、米ドルとのペッグにより価格が安定しており、取引や長期保管に際してリスクが低いのが特徴です。
 

主な用途

XRPは、とくに銀行間での国際送金の効率化を目的としており、異なる法定通貨間のブリッジ通貨として期待されています。既に多くの銀行や金融機関が採用しており、コスト削減と迅速な送金を可能にします。

RLUSDは、価格安定型決済通貨として利用され、日常的な支払いや貯蓄に適しています。仮想通貨(ステーブルコイン)でありながら、法定通貨に近い役割を果たします。

また、RLUSDは特定の法定通貨(米ドル)に連動しており、その価値はUSDドルに依存しています。その為、他の法定通貨間の橋渡し(ブリッジ通貨)としては相応しくありません。
  

発行元

XRPはRipple Labsが開発したものであり、リップルネットワークを支える中核的な存在です。Ripple Labsの活動成果もあり、すでに多くの金融機関で採用されています。

RLUSDもRipple Labsまたはその関連団体によって発行され、信頼性の高い価格安定を保証する仕組みが整っています。
  

価格変動要因

XRPは、取引所での売買や需要の変化に応じて価格が変動します。このため、マーケットの影響を強く受けます。

RLUSDは、発行元が米ドルとの連動を維持するため、価格の安定性が確保されています。そのため、取引や決済の場面で信頼できるデジタル通貨として利用可能です。
  

利用シーン

XRPは、特に銀行間の国際送金で多く使われています。従来のSWIFTシステムに比べ、時間とコストを大幅に削減できるため、金融業界で高い評価を得ています。

RLUSDは価格が安定している為、デジタル通貨として適しており、オンラインショッピングや法定通貨の代わりとしてのキャッシュレス決済での利用が期待されています。
  

4. まとめ

XRPとRLUSDは、どちらもRipple Labsが関与している仮想通貨ですが、その目的や利用方法は大きく異なります。

XRPは、主に国際送金の効率化を目的としており、価格は市場の需要と供給によって変動します。主に銀行や金融機関向けに利用され、送金コストの削減が最大の魅力です。

一方で、RLUSDは主に米ドルにペッグしたステーブルコインで、価格の安定性を求めるユーザーや企業に最適です。デジタル決済や取引所での取引で使用され、安定した価値を提供します。

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